三鷹市井の頭にて、竪穴住居!?2014/07/18

暑い東京、今月は着工ラッシュでございます!!これまで水面下で計画しておりました物件が着工しております!!三鷹市にて進行中の新築住宅も無事に着工・・!?と思いきやいつもと様子が違います。慎重に、慎重に何かを掘り起こすかのように掘削中・・

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実は敷地が三鷹市井の頭に位置しておりまして埋蔵文化財指定エリアに入っている。そのため工事に先行して試掘作業が開始!!約2m×2mで深さも40cm程度の大きさの掘削。大体試掘して「何も出ませんでした」ですぐに工事が始まるのですが・・

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ちょっと彫っただけで出てくる・・出てくる・・土器の破片たち。この場所には何かある!!

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三鷹市域の位置する武蔵野台地中央部では、これまでに旧石器時代遺跡が多く見つかっているという。この現場も井の頭地域で遺跡的には宝の山エリアだそうです

 

旧石器時代は氷期に相当し、もっとも寒い時では三鷹市付近でも、現在の札幌程度の気温であったといわれています。旧石器時代の人々は、動植物の狩猟・採集を行うことで生活しており、遺跡で見つかる資料の多くは、彼らが残した生活の道具です。みたか遺跡展示室HPより」

 

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さらに敷地内の別の場所を掘っているとなんと竪穴住居跡も発見だそうです!!どこがその跡なのかよくわかりませんが、調査する方には当時の住居の様子がイメージできているとか。

 

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人類最初の造作物=竪穴住居とは

 旧石器時代後期に登場する竪穴住居は、新石器時代以降では代表的な形態で、世界的にみても一般的に造られている住居の形態です。住居には洞窟や岩陰も利用されていますが、それは自然の造形を利用したもので、この竪穴住居は外界(自然や社会環境)から自らの生活の要求を区画し、限定するための人類最初の造作物といってよいでしょう。建築学上からみても、建築の基本的要素、つまり床・柱・屋根・壁をもつことはとても重要な意味をもっています。

 

 

住居のかたち
 地面を半地下に掘りくぼめ、その底面を床とし、柱を立てた上で円錐形や寄棟造、切妻などの屋根構造をもつ住居を竪穴(式)住居と呼んでいます。  竪穴式は保温や屋内の空間を有効にするためのものであったようですが、湿気はとても強いと言われています。そのため、篠や茅などの敷物の利用や、まわりに溝を掘って直接の湿気を防止したり土間の乾燥を保つ工夫も見られるものもあります。また、床面を屋外の地表より若干高くつくり、床の周囲に土堤をめぐらした「平地住居」というものも作られています。ただ、遺存状態が悪いため、発掘調査でその構造を知ることは難しいものです。  竪穴式は縄文時代以降、平安時代までつくられ、その後、掘立柱建物へと移っていきます。

 


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竪穴住居跡のかたち
 竪穴住居の平面形態は、円形・方形・隅丸方形・不整形などがあって、時代や地域によっても異なります。床面積は20㎡前後が一般的で、特殊な大形住居を除き、ふつう間仕切りのない、現代風にいうと、ワンル-ム(1K)ということことになります。  ただ、季節や一日の時間帯、あるいは作業内容や構成員の違いにより多様に使われていたと考えられています。なお、1軒の構成人数は住居の拡張行為(増築)や突発的な事故死の状況で発見された出土人骨などから4~6人程度と考えられていますみたか遺跡展示室HPより」
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建築の原型ということで竪穴住居は非常に興味深い、想像もつきませんが13000年前の寒かった三鷹の時代、柱や壁で囲いをつくって4,5人家族の生活を必至に守る縄文人の知恵ですね。竪穴住居は川の近くの高台に、少し掘り下げて建物をつくっているのも興味深い。縄文時代から住みやすい場所というのは現代にも通じているのでは?と感じます、この敷地ははるか昔から人の生活を守ってきた場所なんだなと実感

 

 

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最後にこの井の頭の現場で出土した珍しい装飾された土器の写真をUP(写真中央)

 

 

約13000~2300年前、縄文人は土器で煮炊きをしどんぐりや栗、クルミなどの木の実を石皿で砕いてつくったクッキーやだんごを主食に、野山でとった鹿やウサギ、食べられる草やきのこ、川で釣った魚や貝をおかずにしていたと考えられているそうです。この装飾土器は一体何に使っていたんだろう~などと思いを馳せながらも、現代人にも生活がかかっているので早く調査終えて着工しなければ!!!も頭をよぎります・・

 

 

 

 

 

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